太陽光発電と蓄電池の導入を検討していると、「セットで入れたほうがよいのか、それとも別々に考えたほうがよいのか」という疑問にたどり着く方は多いのではないでしょうか。結論から申し上げると、どちらが正解かはご家庭の電気の使い方や予算、導入の時期によって変わります。
株式会社ワン・ミニットでは、戸建て住宅にお住まいの方へ太陽光発電や蓄電池のご提案をさせていただいておりますが、弊社でもお客様ごとに最適な進め方は異なると考えております。
この記事では、セット導入と段階導入それぞれの特徴を整理し、ご自宅に合った判断ができるよう、確認すべきポイントをわかりやすくまとめております。
太陽光と蓄電池のセット・別々導入の判断ポイント
- セット導入か段階導入かの正解はご家庭の電気使用量や予算によって異なる
- セットで導入すると設計や施工をまとめやすく、停電対策も組み立てやすい
- まず太陽光だけ導入し、蓄電池を後から追加する段階的な進め方も選択肢になる
- 株式会社ワン・ミニットでは、ご家庭の状況に応じた導入の進め方を一緒に整理している
- 判断前に電気使用量・停電リスク・導入時期・予算の4つを確認しておくとよい
ご家庭によって最適解は変わります
太陽光発電と蓄電池を同時に入れるか、時期をずらして入れるかは、住宅設備の導入でよくある悩みのひとつです。インターネットで調べると「セットがお得」「別々でも問題ない」と、さまざまな情報が出てきます。
ただ、どちらが正しいかは一概には言えません。昼間の電気使用量が多いご家庭と、夜間に電気を多く使うご家庭では、蓄電池の必要度合いが変わります。停電への備えを重視するかどうかでも、判断は異なります。大切なのは、ご自宅の状況に合った進め方を選ぶことです。
太陽光と蓄電池をセットで考えるメリット
太陽光発電と蓄電池を同時に導入する場合、いくつかの利点がございます。ここでは代表的な3つのポイントを整理いたします。
発電した電気を自宅で使いやすくなる
太陽光パネルで発電した電気は、日中にしか使えないのが基本です。蓄電池があれば、昼間に発電した余剰電力を貯めておき、夜間や曇天時に使うことができます。導入前には、発電した電気をどの時間帯にどれだけ使いたいかを整理しておくことが大切です。
自家消費率(発電した電気のうち自宅で使う割合)を高められるため、電力会社から購入する電気量を減らせる可能性がございます。近年、家庭向けの電気料金は上昇傾向にございますので、自家消費率を高めることが家計に与える影響は小さくありません。
停電時の備えを組み立てやすい
太陽光発電だけの場合、停電時に使える電力は昼間の発電分に限られます。蓄電池を組み合わせることで、夜間や悪天候時にも冷蔵庫や照明、携帯電話の充電など最低限の電力を確保しやすくなります。
同時に導入する場合、停電時にどの回路(部屋や機器)に電気を供給するかを設計段階から決められます。後から蓄電池を追加する場合は、分電盤の改修が必要になるケースがほとんどです。停電時にどこまで電気を使いたいかを先に決めておくと、必要な容量や回路設計も整理しやすくなります。
設計や施工計画をまとめやすい
太陽光と蓄電池を同時に設計すると、パワーコンディショナ(パワコン)を1台のハイブリッド型にまとめることが可能です。パワコンが1台で済むと、電力の変換ロスが少なくなり、設置スペースも抑えられます。機器構成を最初からそろえやすいため、将来の使い方を見据えた設計にしやすい点も特徴です。
施工面でも、配線ルートの計画や分電盤の設計を一度にまとめられるため、工事回数が1回で済みます。足場の手配も1回で完了できるため、後から追加工事を行う場合と比べて、トータルの施工費用を抑えやすい傾向がございます。
別々で考えたほうがよいケース
一方で、太陽光発電と蓄電池を段階的に導入する進め方が合っているご家庭もございます。ここでは代表的な2つのケースを見てまいります。
まず太陽光を優先して導入したいケース
「蓄電池まで含めると予算が厳しい」という場合、まず太陽光発電だけを先行して設置する進め方がございます。昼間に在宅していることが多いご家庭であれば、太陽光発電だけでも発電した電気を昼間にそのまま使えるため、長期的な電気代の削減効果を感じやすいケースがほとんどです。
ただし、将来的に蓄電池を追加する可能性がある場合は、太陽光の設計段階で分電盤の容量や設置スペースを確認しておくことをおすすめいたします。何も考えずに太陽光だけ設置すると、後から蓄電池を追加する際に配線のやり直しや分電盤の改修が必要になることがございます。そのため、将来の追加を見込む場合は、最初の設計時点で余地を残しておくことをおすすめいたします。
蓄電池の導入を慎重に見極めたいケース
蓄電池の技術は年々進化しており、容量あたりの価格も少しずつ下がってきております。「もう少し待てば、より性能のよい蓄電池が手ごろな価格で選べるのではないか」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。
ただし、価格低下のペースは緩やかなため、「待てば必ず大幅に安くなる」とは言い切れないのが現状です。一方で、ご家庭の電気の使い方が変わる可能性がある場合(お子様の成長や在宅勤務の開始など)は、使用量が安定してから蓄電池の容量を決める方が、過不足のない選択につながる可能性がございます。
判断前に確認しておきたい4つのポイント
セットで導入するか、段階的に進めるかを判断する前に、以下の4つのポイントを確認しておくと、ご自宅に合った進め方が見えてまいります。
ポイント1:ご家庭の電気使用量と使用パターン
1か月の電気使用量(kWh)と、電気を多く使う時間帯を把握することが出発点になります。昼間に在宅していて電気を多く使うご家庭であれば、太陽光発電だけでも自家消費の効果を感じやすい傾向がございます。夜間の使用量が多いご家庭では、蓄電池を組み合わせることで効果が高まります。
ポイント2:停電への備えをどこまで求めるか
台風や地震など、自然災害による停電への備えをどの程度重視するかも判断材料になります。「冷蔵庫と照明が使えればよい」という方と、「エアコンやIHなど主要な家電も動かしたい」という方では、必要な蓄電池の容量や回路設計が異なります。
停電対策を重視される方は、セットで導入して停電時回路を最初から設計するほうが、後から対応するよりも施工の手戻りが少なくなります。
ポイント3:導入の時期と既存設備の状態
すでに太陽光発電を設置しているご家庭では、既設のパワコンの年式と型式が蓄電池の追加方法に影響いたします。パワコンが比較的新しい場合は、単機能型の蓄電池を追加する方法がございます。
パワコンが設置から10年以上経過している場合は、パワコンの交換時期に合わせてハイブリッド型蓄電池を導入する進め方も選択肢になります。その時点で設備全体を見直すことで、無理のない更新計画を立てやすくなります。
ポイント4:予算と費用の考え方
太陽光と蓄電池をセットで導入する場合、初期費用はまとまった金額になりますが、施工を1回にまとめられる分、トータルの施工費用は抑えやすくなります。段階的に進める場合は初期の支出を抑えられる反面、追加工事の際に足場の再手配や分電盤改修などの費用が発生する可能性がございます。
国や自治体の補助金制度も、同時導入か段階導入かによって対象条件が異なるケースがございます。補助金の金額や受付状況は年度ごとに変わりますので、検討を始める段階で最新の情報を確認しておくことをおすすめいたします。資源エネルギー庁のFIT制度の買取価格一覧も参考になります。
迷ったときの考え方
「どちらがよいか、まだ決められない」という方は、まずご自宅の電気使用量と使用パターンを整理するところから始めてみてください。電気の検針票や電力会社のマイページで、月ごとの使用量と時間帯別の消費傾向を確認できる場合がほとんどです。
そのうえで、停電への備えの優先度と、今後数年間で生活スタイルが変わる予定があるかどうかを加味すると、セットで進めるか段階的に進めるかの方向性が見えてまいります。
弊社 株式会社ワン・ミニットでは、戸建て住宅にお住まいの方のご相談を承っております。ご家庭の電気使用量や屋根の状態をもとに、導入の進め方を一緒に整理させていただいております。
太陽光発電と蓄電池に関するよくある質問
太陽光発電だけで蓄電池なしでも効果はありますか?
昼間に在宅していて電気を使う時間帯と発電時間帯が重なるご家庭であれば、太陽光発電だけでも電気代の削減効果を実感しやすい傾向がございます。夜間の電気使用量が多い場合は、蓄電池を組み合わせることで自家消費の幅が広がります。
蓄電池を後から追加するときに注意すべきことは?
既設のパワコンの年式・型式と、分電盤の空き容量を確認する必要がございます。株式会社ワン・ミニットでは、既設の太陽光発電に蓄電池を追加する場合も、ご家庭ごとに設備の状態を確認したうえで進め方をご提案しております。
セット導入と段階導入では費用にどのくらい差がありますか?
住宅の条件や選ぶ機器によって異なるため、一概には申し上げられません。ただし、セット導入は施工を1回にまとめられるため、足場の手配や配線工事の費用を抑えやすい傾向がございます。段階導入では追加時に再工事が発生する可能性があります。
蓄電池の容量はどのように決めればよいですか?
月々の電気使用量と、停電時にどの家電を動かしたいかを基準に検討する方法がございます。株式会社ワン・ミニットでは、お客様の電気使用量のデータをもとに、過不足のない蓄電池容量をご一緒に整理させていただいております。
補助金はセット導入と別々導入で条件が変わりますか?
国や自治体の補助金制度によっては、太陽光と蓄電池の同時導入が条件になっているものや、機器ごとに申請が必要なものがございます。制度の金額や受付状況は年度ごとに変わるため、導入を検討される際に最新情報を確認されることをおすすめいたします。環境省のストレージパリティ補助金など、国の制度も年度ごとに更新されております。
まとめ
太陽光と蓄電池をセットで考えるべきか、別々で考えるべきかは、ご家庭の条件によって変わります。
昼間の自家消費を重視するなら、まず太陽光を優先する考え方もございます。
停電対策や夜間利用まで見据えるなら、セット導入の相性はよい傾向がございます。
一方で、予算や設備更新のタイミングによっては、段階導入のほうが無理なく進めやすいこともあります。
大切なのは、電気使用量・停電対策・予算・導入時期の4点から、ご自宅に合う進め方を選ぶことです。
